リフォームでホテルライクな空間を作るための最重要アイテム、それが「間接照明」です。
我が家のLDKでは、ダウンライトと併用して大掛かりな間接照明を採用しました。今回は、間接照明の中でも「コーブ照明」を選んだ理由と、緻密に練り上げた理想のプランが「解体」によって打ち砕かれ、現在の形に行き着くまでのリアルな裏側を解説します。
1. コーブ照明とコーニス照明の違い
間接照明を設計する際、まず決めるべきは「光をどこに当てるか」です。大きく分けて2つの手法があります。
・コーニス照明:光を「壁」に当てる手法。エコカラットや石張りなど、壁面の素材感や凹凸を美しく強調したい時に有効です。ただし、壁に家具やテレビを置くと光が遮られてしまいます。
・コーブ照明:光を「天井」に当てる手法。天井面が明るくなることで視線が上に抜け、部屋全体が広く高く感じられます。光が部屋全体に柔らかく拡散するのも特徴です。
我が家の場合、壁にそんな誇れるもん置けんわい!ということでコーブ照明にしました

(左)天井を照らすのがコーブ照明
(右)壁を照らすのがコーニス照明
2. よくある「折り上げ天井」を採用しなかった理由

(パナソニックホームページより)
コーブ照明といえば、天井の中央部分を一段高くへこませて、その段差に照明を仕込む「折り上げ天井」が定番かつ人気です。高級マンションのモデルルームなどでよく見かける手法ですね。
折り上げ天井を作るには、「高く見せたい中央部分」以外の周囲の天井を、あえて数十センチ下げる(ふかす)必要があります。 これをやってしまうと、結果的に「天井が低い面積」が増えてしまい、部屋全体で見るとかえって圧迫感が出ると判断しました。
また、折り上げの方が、部分的なコーブ照明よりは費用が高くなりますからね…多分20万円以上変わったんじゃないかな(見積もってもらってないからあっているか分からないけど)
3. 緻密なシミュレーション(A〜E案)と本命プラン
間接照明は「光の線」の長さや配置で部屋の印象が激変します。 僕は打ち合わせに向けて、どこからどこまで照明を這わせるか、独自にA案からE案まで5パターンのスライド資料を作成し、業者と激論を交わしました。
よくあるのは「キッチンの上だけ」や「テレビの背面だけ」といった部分的な配置ですが、それでは少し物足りません。
僕の頭の中にあった本命はB案と、加えてキッチンを下がり天井にして、そこをコーブ照明化の複合スタイルでした。
完璧で美しい配光プランのはずでした。





4. 解体してわかったマンションの限界と、現在の形
しかし、リフォームの現実は甘くありません。
いざ工事が始まり既存の天井を解体してみると、そこには図面には描かれていないマンションの強固な「躯体(コンクリートの巨大な梁)」や、どうしても動かせない太い換気ダクトが鎮座していました。

コーブ照明を美しく見せるためには、照明器具の存在を隠しつつ光を天井に飛ばすための「十分な深さとスペース」が必要です。しかし、梁やダクトが邪魔をして、僕の理想としていた案では、どうしても照明ボックスを綺麗に納められない箇所が発生してしまったのです。
業者としては、代替として「B案+E案」をご提案いただきました。
でも、もうそこは意地。
「ダクトを出来る限り奥に追いやって、なんとか実現してほしい」と無理言って、折れてもらいました。
ダクトは法律でキッチンから外までに何メートルとか、何度の曲がり角を何個以下で、とか決まっているらしく、それを遵守しながら頑張ってもらいました。

5. 設計
もう、思い出したくないくらいに、あーでもない、こーでもない、と施工会社さんと資料をお互い作り合って連絡して相談しました。
当初、施工会社が作成したイメージが天井から30cmくらい下がった位置から天井を照らすものでした(あとから聞くと、その方が施工しやすいためとのこと)。
いや、待てと。もっと天井ギリまで近づけてくれと。
ここで困ったのが、Google検索するとカッコいいコーブ照明の写真が出てくるのですが、サイズがのっていない!!みんな不親切!
—–↓我が家のコーブ照明の実寸—-
※なお、製品はDaikoのシングルラインを使用しています。製品名や価格などはこちらの記事に書きました。

計測風景





—–↓当時やりとりした資料の一部(不採用になったものばかりなので、数字は信用しないでください)—–



5. まとめ:照明計画は「解体してからが本番」
マンションリフォームにおける間接照明の計画は、「解体してからが本番」と言っても過言ではありません。
どれだけ事前に緻密なスライドを作ってシミュレーションしても、コンクリートの塊には逆らえないのがマンションの宿命です。 これからコーブ照明を入れたいと考えている方は、「ここは梁が出ているから無理かもしれない」というプランBやプランCを持った上で、柔軟に現場対応していく心構えを持っておくことをおすすめします。

さて、コーブ照明だけでは、生活できません。
次回はダウンライト編です!
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